公正証書遺言は、自筆証書遺言と違って、公証人に書いてもらいます。
公証人とは、裁判官や検察官などの法律実務にたずさわってきた法律の専門家が任命されますので、自筆証書遺言のように法律の要件を満たさないために無効となることはほとんどありません。
だから、遺言をお考えの方には、公正証書遺言をオススメしています。
このページには、以下のことを書いています
公正証書遺言を作成するまでの流れ
(1)遺言の内容を公証人に伝える
公証役場に行く前に、まず自分でどのような遺言を書くかを考えておく必要はあります。
準備する書類などについては、事前に公証役場に問い合わせておくとよいでしょう。
主なものとして、
- 遺言者の実印
- 印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)
- 遺言者などの戸籍謄本
- 土地・建物の固定資産評価証明書
- 不動産の登記事項証明書など
当事務所にご依頼いただくと…
お客さまから遺言に書きたい内容をお聞きし、当事務所で案を作成いたします。
お客さまとの打ち合わせが終わりましたら、当事務所が公証人と事前に打ち合わせをします。
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(2)予約した日に公証役場に行く
2人以上の証人に立ち会ってもらう必要があります。
相続人や受遺者、その配偶者や子どもなど証人になることができない人もいます。
もし、証人になってもらえそうな人がいなければ、公証役場から司法書士などを紹介してくれるでしょう。
第974条 次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。
一 未成年者
二 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
三 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人
当事務所にご依頼いただくと…
証人は当事務所で手配いたします。(1人は司法書士落石が立ち会います。)
司法書士には守秘義務がございますので、遺言の内容が他人に漏れることはありません。
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(3)公証人による口授
公証人が、遺言者の本人確認をしたり、遺言者自身の言葉で遺言の内容公証人に伝えたりした後、公証人が遺言者と証人に遺言内容を読み聞かせをします。
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(4)遺言書に署名押印
遺言の内容に間違いがなければ、遺言者と証人が署名押印し、最後に公証人が署名押印をします。
※遺言者は実印ですが、証人は認印で構いません。
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(5)公証役場で遺言の原本を保管する
遺言者には、公正証書遺言の正本と謄本が手渡されます。
遺言者は、財産の価格などの応じた公証人の手数料を支払います。
以上のような手順となります。
公証役場で遺言を作るとき、ご自分で最寄りの公証役場に予約して、公証人に相談して、公正証書遺言を作ることはできます。
しかし、公証役場で遺言を作りたいと思っているけど、何度も公証役場に行くことはできないという方もいらっしゃるかもしれません。
そういう方は、ぜひ司法書士にご相談ください。
司法書士が、あなたの家族関係や財産について確認して、あなたがどのような遺言を書きたいかお聞きします。
その上で、遺言の案を作成し、ご提案いたします。
その遺言の案を確認・修正して、司法書士が公証人と事前に打ち合わせをして、日程の予約などまでおこないます。
遺言作成の当日だけ公証役場に来ていただき、当事務所で手配した証人(司法書士)と司法書士落石が証人となって、公正証書遺言を作成します。
【参考】公正証書遺言作成手数料
目的財産の価額 | 手数料の額 |
100万円まで | 5,000円 |
200万円まで | 7,000円 |
500万円まで | 11,000円 |
1,000万円まで | 17,000円 |
3,000万円まで | 23,000円 |
5,000万円まで | 29,000円 |
1億円まで | 43,000円 |
(1億円を超える部分については) 1億円を超え3億円まで5,000万円毎に | 13,000円 |
3億円を超え10億円まで5,000万円毎に | 11,000円 |
10億円を超える部分 5,000万円毎に | 8,000円 |
具体的に手数料を算出するには、下記の点に留意が必要です。
①財産の相続または遺贈を受ける人ごとにその財産の価額を算出して、上の表に当てはめて手数料を計算し、それぞれの手数料額を合算して、遺言全体の手数料を出します。
②全体の財産が1億円未満のときは、上記①によって計算した手数料額に、11,000円が加算されます。(遺言加算)
③公正証書遺言は、通常、原本・正本・謄本と3部作成し、原本を公証役場で保管し、正本と謄本を遺言者に渡されます。これらの遺言書を作成するのに必要な用紙の枚数分(ただし、原本については4枚を超える分)について、1枚250円の費用がかかります。
④遺言者が病気または高齢等のために公証役場に足を運ぶことができないときは、公証人が、病院やご自宅などに来ていただくことができます。その場合には、上記①の手数料が50%加算されるほか、公証人の日当と現地までの交通費がかかります。
※公証役場は、福岡県内に11か所あります。お近くの公証役場にお問い合わせください。
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