用悪水路の評価額は主たる接続地の30%

名義変更登記のご相談・ご依頼の際は、少なくとも固定資産評価額がわかるものとして

  • 固定資産税の納税通知書
  • 固定資産評価証明書

を持ってきていただくようご案内しています。

なぜかというと、名義変更の登記申請の際、法務局に納める登録免許税を試算するためです。

 

名義変更登記の際の登録免許税

不動産の名義変更登記(専門用語では、「所有権移転登記」といいます。)の際、登録免許税という税金を収入印紙で収めます。

この登録免許税は、名義変更する物件の固定資産税評価額に税率をかけて算出します。

  1. 相続による名義変更登記=4/1000(0.4%)
  2. その他の名義変更登記(売買、贈与など)=20/1000(2%)

が原則ですが、減税措置を受けられるケースもあります。

その例として、

  1. 土地の売買=15/1000(1.5%)
  2. 居住用建物の名義変更(要件を満たすもの)=3/1000(0.3%)

などがあります。

 

固定資産税が非課税で評価額が0

登記簿上の地目は「宅地」や「雑種地」の土地でも、評価額が0(ゼロ)となっているケースがあります。

よくあるのが、課税上の地目が「公衆用道路」となっているケース。
地目が公衆用道路となっている土地の名義変更については、コチラにまとめています。

地方税法348条2項5号による非課税の土地の評価額

 

地目が「墓地」の土地も非課税扱いです。

「墓地」の名義変更

 

そのほか、たまに登記簿上の地目または課税地目が「用悪水路」となっているケースがあります。

用悪水路は、地方税法348条2項6号に

六 公共の用に供する用悪水路、ため池、堤とう及び井溝

とあり、非課税扱いとなっています。

 

用悪水路の名義変更の際の登録免許税

評価額がゼロの用悪水路を名義変更する場合も、公衆用道路と同様、評価額がゼロでも登録免許税はかかります。

この場合は、主たる接続地の評価額を面積按分した額の共有持分相当額の30%を課税価格として、登録免許税を計算することになります。

 

平成15年3月12日付「評価額のない建物及び公衆用道路等の登録免許税課税標準価額認定基準の改定について」(福岡法務局民事行政部 不動産登記部門主席登記官)

別紙

  改正後 改正前
6項 地目が公衆用道路で私道の用に供されている土地については、近傍宅地の価格の30%で評価するものとする。 地目が公衆用道路で私道の用に供されている土地については、主たる利用地の価格の60%で評価するものとする。
7項 池沼・水道用地・用悪水路・井溝・ため池・堤・運河用地については、主たる接続地30%で評価するものとする。 池沼・水道用地・用悪水路・井溝・ため池・堤・運河用地については、主たる接続地の60%で評価するものとする。
8項 公園用地は、近傍宅地の30%で評価するものとする。 公園用地は、近傍宅地の60%で評価するものとする。

※上記は、司法書士の新人研修の資料にあったものです。

(建物の評価については、評価替えの年に司法書士会から連絡があるのですが、土地の評価については通知がないのでが、現在もこれで運用されていると思います。)

 

公衆用道路と公園用地は「近傍宅地」の30%なのですが、用悪水路などは「主たる接続地」の30%で評価されます。

先日、用悪水路の評価について、管轄の法務局で打ち合わせをしましたが、用悪水路は「主たる接続地」なので、宅地に限られないんですね。
打ち合わせの結果、用悪水路に一番接している「雑種地」を批準地として評価額を算出することになりました。

わたしは近傍の「宅地」ばかり調べていました。

 

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