相続放棄申立後の家裁からの照会
いつも、おちいし司法書士事務所のホームページをご覧いただき、
司法書士事務所での相続手続きで一番多いのは、相続による不動産の名義変更登記(相続登記)ですが、亡くなられた方(被相続人)が多くの負債を残しているから相続したくないということで、相続放棄についてのご相談・ご依頼もよくお受けいたします。
このページには、以下のことを書いています
相続放棄の手続きの流れ
相続放棄についての詳しいことは、「相続放棄」のページをご覧いただければと思います。
ここでは、手続きの流れを簡単にご説明します。
- まず、亡くなられた方(被相続人)の相続人となったことを知ったときから3か月以内に、被相続人を相続するかしないかを決めなければなりませんので、財産の調査をします。
↓ - 負債が多いことなどから、相続したくないと考えた相続人は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、戸籍謄本等の必要書類を添えて、相続放棄の申立をします。
↓ - 家庭裁判所から意思確認、申立書の内容の確認のため、照会書が届きますので、それに回答して家庭裁判所に返送します。
↓ - 家庭裁判所が、相続放棄を受理するかどうかを判断します。
↓ - 受理されれば、「相続放棄申述受理通知書」が届きます。
裁判所からの照会が変わった?
当事務所では、家庭裁判所から送られてくる照会書への回答の仕方についてもサポートしていますので、照会書が届いたら連絡していただくようにしています。
最近、相続放棄の申立書作成を受任した案件で、2か所の家庭裁判所に相続放棄の申立をしましたが、家庭裁判所の対応がこれまでと違っていました。
ケース1 照会なく受理通知書が届く
相続放棄の申立書を管轄の家庭裁判所に郵送してから10日ほど経って、お客さまから電話がありました。
「照会書が届いたのでしょうから、打ち合わせをしましょうか?」
と申し上げると、
「相続放棄申述受理通知書と書いてある書類と切手が届きました。」
とのことでした。
被相続人が死亡して3か月以上経過した後、相続人の一人からの手紙で相続したことを知った案件でしたが、照会書が届くことなく手続きが完了しました。
ケース2 家庭裁判所から電話で意思確認された
相続放棄の申立書を管轄の家庭裁判所に郵送してから2週間ほど経ったので、そろそろ照会書がお客さま宅に届くころかなと思い、照会書が届いたらご連絡くださいねとメールしました。
すると、お客さまから
「裁判所から電話連絡があって、その後、(3人申し立てたうちの)1人のところには相続放棄申述受理通知書が届きました」
との返事がありました。
これまで、お客さまから聞き取りをして、当事務所で作成した相続放棄の申立書(相続放棄申述書)に署名押印していただく際、
「申立書に電話番号を書いていますが、書類の不備などがあった際は、当事務所に連絡が入りますので、お客さまの電話にかかってくることはないと思います」
と説明していましたので、今後は、
「書類の不備などがあった際は当事務所に連絡が入りますが、
申立内容の確認のため家庭裁判所から申立書に記載したお客さまの電話番号に電話がかかってくるかもしれません」
と改めるようにします。
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