登記手続きを自分でするか司法書士に依頼するかで、何か違いはありますか?
登記手続きは、必ず司法書士に依頼しなければならないわけではありません。ご自分で手続きすることができます。
そのため、時々、
司法書士に登記手続きをお願いする場合と、自分で法務局で相談して手続きする場合とで、何が違うのですか?
とお尋ねいただくことがあります。
このページには、以下のことを書いています
手続きに必要な書類の準備
不動産の名義変更登記をする場合、
- 自分で保管している書類
- 役場で取得する書類
- 作成する書類
があります。
1.自分で保管している書類
現在の不動産の「登記済証または登記識別情報(いわゆる権利証)」は、その不動産の所有者が保管されているはずですので、これは所有者の方自身でお探しいただくほかありません。
万が一、紛失していたとしても手続きをすることはできますが、ひと手間かかります。
また、名義変更の登記の際、法務局に納める登録免許税は、名義変更する物件の固定資産評価額に税率をかけて算出しますので、毎年4月ころ、物件の所有者さんあてに役場から届く「固定資産税納税通知書」があれば、これも不動産の所有者に準備していただくことになります。
2.役場で取得する書類
- 不動産の所有者は、印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)
- その不動産をもらう方は、住民票(マイナンバーの記載のないもの)
- (1.の「固定資産税納税通知書」がみつからないとき)固定資産評価証明書
が必要です。これは、各人が準備することになります。
ただし、司法書士に依頼された場合だと、住民票については、お客さまに代わって取り寄せることはできます。
登記申請書などを作成するために、法務局で
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
も必要です。司法書士に依頼される場合は、司法書士が手配するので、準備する必要はありません。ご相談やご依頼の際、事務所にお越しになった場合には、その場で「登記情報」を取り寄せて確認いたします。
3.作成する書類
- 登記申請書
- 登記原因証明情報(いつ、だれがだれに、どういう理由(原因)でどの物件を名義変更するのかを法務局に説明する書類)
が、登記申請する際に必要になります。
ご自分で申請する場合は、法務局で説明を受け、書類をパソコンなどを使って作って、作った書類に署名押印して、法務局に持っていって、(再度確認してもらった上で?)申請することになります。作成した書類に不備があれば、訂正をしに法務局に行かなければならないこともあるかもしれません。
司法書士に依頼されると、作成する書類はすべて司法書士が準備をします。署名と印鑑を押すだけで済みますので、法務局に足を運ぶ必要はありません。
司法書士とのやり取りは、事務所にお越しいただいたり、司法書士がお客さまのご自宅にお伺いしたり、ご都合のよい方法で進めていきます。時間帯も、平日の日中は仕事で時間が取りにくいという方は、平日の夜とか、土日とかで都合が合うときでも対応いたしますし、場合によっては、郵送などで対応することもできます。
手続き費用
不動産の登記手続きをする際、法務局に登録免許税を収入印紙で納めますので、ご自分で手続きをされるときでも実費はかかります。
司法書士に依頼すると、実費のほかに司法書士の報酬が発生します。この司法書士の報酬は、事務所によって金額が異なりますし、名義変更の原因(相続、贈与、売買・・・)によっても変わります。
当事務所の料金表はコチラに掲載しています。
固定資産評価額がわかるものをご準備いただきましたら、無料でお見積りをご案内いたします。
登記完了後の書類
名義変更の登記が終わったら、法務局から、
- 登記完了証
- 登記識別情報
- 登記事項証明書(証明書発行窓口に請求した場合)
を受け取ります。
ご自分で手続きをされた場合は、これらの書類を封筒などに入れて保管されるだろうと思います。そうすると、後日、権利証を探そうとしても、ほかの書類と紛れて見つからないというケースがあります。
司法書士は手続きに関与すると、必ずファイリングして封筒に入れてお渡しします。
そのほかの違い
法務局での相談の際は、登記の手続きに関する相談だけでしょうし、時間も20分程度とされていると思います。
一方、当事務所にご依頼いただく場合、相談時間は通常1時間程度は取っていますので、ゆっくりお話いただけます。お話しする中で、手続きしようとしている登記のこと以外のご相談もしていただいて構いません。
お話しの内容によっては、司法書士のほうから、別の手続きのご提案もさせていただくこともあるでしょうし、手続きをすることで発生する「税金」の基本的なご説明もいたします。
ご相談に関しては、事務所での相談以外でも、メールや電話でご質問いただいても構いません。
以上のことを踏まえて、ご自分で手続きをなさるか、司法書士に依頼するかご検討いただければと思います。
そのうえで、当事務所にご依頼いただけるとうれしいです!
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