令和5年度の休眠会社の整理

会社・法人登記で毎年に恒例行事となりました、「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」。

今年度も始まりました。

 

休眠会社・休眠一般法人とは?

  • 休眠会社=最後の登記から12年を経過している株式会社(特例有限会社は含まれません。)
  • 休眠一般法人=最後の登記から5年を経過している一般社団法人・一般財団法人(公益社団法人・公益財団法人を含みます。) 

のことをいいます。

なお、12年以内(または5年以内)に、会社の登記事項証明書(登記簿)や会社の印鑑証明書を取ったとしても、それは関係ありません。

登記を申請したかどうかで判断されます。

 

※特例有限会社はみなし解散の対象になりません。

 それは、特例有限会社の取締役や監査役の任期の定めがなく、定期的に登記をする必要がないからです。

 

休眠会社に該当したらどうなる?

休眠会社・休眠一般法人該当する場合は、次の2通りの方法で連絡されます。

 

官報公告

官報とは、内閣府が行政機関の休日を除き毎日発行されているものです。

官報に掲載することで、広く国民にお知らせしているということです。
(実際は、ごく一部の人しか見ないのでしょうけど。)

 

法務局からの通知

該当する休眠会社・休眠一般法人には、管轄の法務局から通知が届きます。

このような通知書が、管轄の法務局から届いた会社・法人は、すぐに手続きを!

通知書には

  • 休眠会社・休眠一般法人について、令和4年10月13日付けで,官報公告が行われたこと
  • 「まだ事業を廃止していない」旨の届出については、通知書の用紙を使って、管轄の法務局に提出することができること

が書かれています。

 

いつまでに何をすべきか?

該当する会社・法人は、令和5年12月12日までに手続きが必要です。

令和4年12月12日までに、次のいずれの手続きもしなかったら、令和5年12月13日付で解散したものとみなされ、登記官が職権で解散登記を入れます。

みなし解散による解散の登記の記載例

 

「まだ事業を廃止していない」旨の届出

通知書が届いたら、まだ事業を廃止していない場合には、令和4年12月13日までに、「まだ事業を廃止していない」旨の届出をする必要があります。

何らかの理由で、通知書が届かなかったとしても、届出をする必要があります。

 

役員などの変更登記をする

令和5年12月12日までに、「まだ事業を廃止していない」旨の届出をしなくても、役員変更など必要な登記を申請すれば、みなし解散を回避することができます。

 

法務省の「令和4年度の休眠会社等の整理作業(みなし解散)」のページでも告知されています。

 

みなし解散を回避できても、過料が課せられる

届出や登記申請をして、法務局による職権での解散登記を免れたとしても、後日、裁判所から「過料」の通知が届くでしょう。

会社法976条に、「この法律の規定による登記をすることを怠ったとき」は、「100万円以下の過料に処する」と規定されているからです。

みなし解散に該当する株式会社だったら、少なくとも10年以上は登記手続きを怠っているので、ふたケタ万円くらいの過料が課せられるのではないでしょうか?

 

もし法務局からの通知が届いたら・・・

もし、上記のような法務局からの通知書が届いたら、会社の登記の専門家の司法書士に、すぐに相談して、手続きすることをオススメします!

 

おちいし司法書士事務所へのお問い合わせはコチラからどうぞ

 

 

投稿者プロフィール

落石 憲是司法書士
おちいし司法書士事務所の代表の落石憲是です。代表と言っても、司法書士ひとりの事務所です。ホームページはすべて私自身で書いています。

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